資源化・資源投入削減|事例

OSCAR™|ヨーロッパ

石油産業における資源化・資源投入削減事例をご紹介します。

膜のオフサイト洗浄・再生サービス 「OSCAR™」によるNF膜廃棄物の資源化

海底油田は、海上に設置されたプラットフォームから生産用の井戸を掘削して開発し、その井戸から原油を取り出して生産します。生産が進み減退した油田では、生産量の維持のため、油層へ注水し原油を押し出して回収する手法を適用することがあります。その際に、海水のまま注水すると、井戸が不純物により閉塞するなどのトラブルが発生します。クリタグループは、海水から不純物を取り除くため、海水処理プラント向けのNF膜の洗浄・再生サービスを提案し、膜交換のコスト削減と廃棄物の資源化に貢献しました。

NF膜交換コスト

海水処理プラントの要となるのは、スケールの原因となる物質のイオンを取り除くNF膜処理装置です。使用にともない膜は閉塞していくため、一定の期間で洗浄または交換を行います。海上に設置されたプラットフォームでは、膜洗浄用の淡水の入手や洗浄剤を含む洗浄排水の放流先の確保が難しいため、使用済みの膜を廃棄し新品の膜と交換することが一般的です。そのため、膜交換にともなうコスト削減と使用済みの膜の廃棄物量の削減がお客様にとって大きな課題となっていました。

「OSCAR™」サービスの適用による膜のオフサイト洗浄

クリタグループは、「OSCAR(Off-Site Cleaning and Restoration)」サービスを用いたNF膜のオフサイト洗浄・再生を提案しました。本サービスは、当社グループの工場で、洗浄に最適な流量・水温・洗浄圧力となるよう特別に設計された洗浄ユニットによりさまざまな洗浄剤を用いて使用済みの膜を洗浄し、洗浄前と洗浄後の性能試験により性能の回復確認までを実施するものです。従来の処理では再生が見込めず廃棄するしかなかった膜であっても、新品に近いレベルまで性能を回復することが可能です。
本事例においては、「OSCAR」サービスを用いて200本以上の膜の洗浄を行い、90%以上の再生に成功しました。これにより、新品の膜と交換する場合に比べ、膜交換コストを削減するとともに、NF膜廃棄物の資源化に貢献しました。

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